そもそもヒアルロン酸って、いったい何なの?
スキンケア用品やサプリに配合されているヒアルロン酸。
美肌作りの有効成分であることは何となく分かってはいても、その性質そのものを知らない人も多いのでは?
ヒアルロン酸は、肌だけでなく、健康的で若々しい身体を維持するために必要不可欠な成分。
賢く摂り入れて、しっかり役立てるためにも、その特徴について、知っておきましょう。
ヒアルロン酸は、皮膚、関節液、目の硝子体などの人間の体内に、もともと存在する多糖類の一種。
高い保湿力が特徴で、わずか1グラムあたりに6リットルの水分を保持することができるといわれています。
多量の水分と結びつくことによってゲル状になり、細菌の侵入防止や組織構造の維持の役割を担っているのです。
ヒアルロン酸と年齢の関係
老化現象といえば主に、肌質の劣化、老眼、関節の痛みなどが挙げられます。
これらの症状が現れる、皮膚、眼、関節はいずれもヒアルロン酸が含まれている部位。
このことからも分かるように、老化を遅らせ、若々しさをキープするためにヒアルロン酸は必要不可欠です。
ただしヒアルロン酸は、加齢とともに減少し、40歳を過ぎた頃から不足がちになるとされています。
そして70歳になる頃には、皮膚に含まれるヒアルロン酸の量は、乳児の約1/5にまで減ってしまうのです。
ある程度の年齢に達したら、積極的に補うように心掛けましょう。
ヒアルロン酸と肌との関係
皮膚は、外側より表皮、真皮、皮下組織の3層になっています。
ヒアルロン酸がもともと含まれているのは、真皮の部分。
ここで肌の弾力性と保湿力のキープに役立っているのです。
ただし、日々のスキンケアでヒアルロン酸を真皮にまで直接届けることはできません。
分子が大きいため、皮膚の奥まで浸透することができないからです。
ただし、大きな分子のヒアルロン酸は保湿力に優れているというメリットがあります。
スキンケア用品によってヒアルロン酸を補充できるのは、表皮の中で最も表面にある角質層。
外界と接する角質層は、空気中の湿度の影響を受けて乾燥しやく、シワができやすいデリケートな部分。
高分子のヒアルロン酸は、肌の表面にとどまって潤いのヴェールを築いてくれるので、きっちりとケアしておけば、乾燥や紫外線などの外的ストレスから肌を守ることができます。
ヒアルロン酸が減るとどうなるの?
ヒアルロン酸不足が引き起こす自覚症状として一番大きなものといえば、やはり肌の衰えでしょう。
肌が乾燥しがちになってシワ、たるみ、しみが目立つようになります。
また目にも支障をきたしがちです。
ドライアイの症状が出て視力が低下したり、眼精疲労が起こったりします。
さらに関節痛が伴うリスクもあります。
関節でクッションの役目をするヒアルロン酸が減少すると、骨と骨が直接ぶつかり合って激痛が生じることも。
ヒアルロン酸の賢い摂取方法は?
ヒアルロン酸は、山芋、オクラ、納豆などのネバネバした食品や、ニワトリの軟骨、フカヒレなどに含まれています。
ただし、熱に弱い性質があるだけでなく、分子が大きく体内に吸収されにくいので、普段の食事から理想摂取量を補うのは至難の業。
効率の良い摂取方法は、主に3つあります。
サプリ
ヒアルロン酸を体内に摂り込むための、手っ取り早い方法といえば、やはりサプリでしょう。
ニワトリの鶏冠などから抽出される天然由来のヒアルロン酸と、バイオ製法によって生成された人工ヒアルロン酸とがありますが、天然ヒアルロン酸は、比較的高価ですが、良質で安全性が高いとされています。
不要な添加物が入っていないかも、要チェックです。
吸収率を重視するなら、「低分子化ヒアルロン酸」、または「ナノ化ヒアルロン酸」と呼ばれるような、分子を小さくしたものを選ぶのが良いですが、より保湿力を重視したい場合は「高分子ヒアルロン酸」を採用している商品がお勧めです。
化粧水・美容液
毎日の洗顔後、ヒアルロン酸がたっぷり配合されたスキンケア用品によるお手入れは必須。
化粧水や美容液選びで迷った時は、配合濃度と他の保湿成分に注目するといいでしょう。
スキンケア用品の成分表示では、その配合量を数値で表す義務はありませんが、配合量が多い順に成分が記載されることになっています。
ヒアルロン酸が、成分表示の始めのほうに表記されていれば、配合量が多いということになります。
ヒアルロン酸と一緒に摂取すると良い成分としては、同じく保湿力が高いコラーゲン、角質層の細胞の間で水分を抱え込む性質があるセラミド、ヒアルロン酸の効果を発揮させるビタミンC、ビタミンB群があります。
相乗効果で、美肌作りをサポートしてくれます。
パック
より高い美肌効果を期待するなら、毎日のスキンケアに加え、定期的なパックもおすすめです。
化粧水や美容液と同様、ヒアルロン酸の配合濃度と他の保湿成分も重要ですが、浸透性にも注目してパックを選びましょう。