目元が乾燥しやすい原因は?
肌の曲がり角を通り過ぎた女性たちが、まず実感する肌の老化現象といえば、目元のシワではないでしょうか。
目元にシワができやすいのは、目元が特に乾燥しやすいパーツだからです。
ではなぜ目元は乾燥しやすいのでしょうか?
目元は、顔の中でも特に皮膚が薄くデリケートで、摩擦や刺激に弱いパーツだからです。
乾燥を促進させている要因のひとつに、間違ったクレンジングや洗顔による皮膚への過剰な負担が挙げられます。
アイシャドーやマスカラをオフするために洗浄力の高い洗顔料を使用したり、拭き取りタイプのメイク落としでゴシゴシこすったりといったスキンケアを長年続けていると、角質層が傷つき、バリア機能が徐々に弱まってしまいます。
バリア機能が正常に働いていないと、十分な水分を抱え込めなくなり皮膚が乾燥してしまうのです。
クレンジングや洗顔の刺激や圧力と同様、紫外線のダメージによっても肌のバリア機能は失われてしまいます。
紫外線が、真皮に存在する天然保湿因子のコラーゲンを破壊してしまうからです。
天然保湿因子とはもともと人間の皮膚に存在する成分で、コラーゲンの他にもヒアルロン酸、セラミドなどがありますが、これらの成分の減少は、目元の乾燥を促進させます。
天然保湿因子を生成する能力は加齢とともに低下し、40代になると不足がちになるとされています。
すると水分を保持したり蒸散を防いだりすることが難しくなってしまうのです。
シワにも種類があるって本当?
シワは、その原因によって3タイプに分けられます。
乾燥ジワ
乾燥が原因で刻まれる目の周りのシワは、乾燥ジワまたはちりめんジワとも呼ばれます。
比較的浅く細かいのが特徴ですが、放置していると他のシワと結びついてより大きくより深くなってしまうので、目立たなくするためには早期の対処が不可欠です。
乾燥ジワ対策に重要なのは、当然保湿です。ヒアルロン酸、コラーゲン、セラミド、アミノ酸といった保湿成分が高濃度で含まれたスキンケア用品で毎日お手入れし、さらに週2~3回のパックで有効成分を集中的に補給するといいでしょう。
紫外線ジワ
紫外線が原因で引き起こされる肌トラブルは、シミ・ソバカスだけではありません。
紫外線にはUV-A波、UV-B波の2種類がありますが、A波はシワやたるみ、そしてB波はシミ・ソバカスのもとになるとされています。
UV-A波は皮膚の内側の真皮部分にまで到達し、肌のハリと弾力を生み出すコラーゲンやエラスチンにダメージを与えます。
ハリと弾力が失われると皮膚に亀裂が生じやすくなり、また一度できてしまった亀裂はもう修復することは不可能なので要注意。
日焼け止めサプリとクリームを併用したり、帽子やサングラスでしっかりガードしたりして、紫外線をシャットアウトすることが、若々しい美肌を守る必須の策となります。
表情ジワ
笑ったり怒ったりした時にできるシワが、無表情でいる時もそのまま刻まれた状態になっているものを表情ジワと呼びます。
皮膚の内側にあるコラーゲンやエラスチンが豊富な20代の頃は、皮膚の形状記憶能力が働き、一時的にできたシワは消えてなくなりまた元の状態に戻りますが、加齢とともに表情ジワは目立ちやすくなります。
ひとたびできてしまった表情ジワは、クリニックでヒアルロン酸やボトックスの注射でも打たない限り完全に限り取り除くことはできませんが、紫外線やタバコを避けたり質の良い睡眠をとったりすることによって予防ができます。
乾燥肌のお手入れ方法とは?
乾燥肌のスキンケアのポイントは主に2つ。刺激を与えないこと、そして質の良い保湿成分を十分に補給することです。
乾燥している皮膚はデリケートなので、洗顔時にゴシゴシこすったり、化粧水をパッティングするときに強くたたいたりするだけでも、バリア機能が傷つきかねません。
さらにスキンケア用品も、アルコールやケミカルな添加物を含まない低刺激のものを選ぶといいでしょう。
保湿成分を効率よく肌に摂り込むためには、洗顔後、まずヒアルロン酸やコラーゲンが高濃度で配合された化粧水、美容液を両掌になじませて温めてから、ハンドブレスするようにじっくりと染み込ませます。
そしてセラミドなど脂溶性の保湿成分が配合されたクリームや乳液を付けて仕上げます。
乾燥肌をいたわりたいと願うあまり、多くの種類のクリームを使用すると、かえって逆効果になりかねないので注意しましょう。
乾燥している肌はバリア機能が弱った状態にあるので、異物が肌に侵入しやすくなっています。
多くのスキンケア用品を使用するということは、その分多くの化学物質を肌に引き付けることになるので、アレルギー反応や炎症などが起こりやすくなります。
当に肌に適した、最小限のスキンケア用品によるシンプルなお手入れがおすすめです。
自分の肌に合う美容液の選び方とは?
試してみなければわからないというのが、率直なところ。
サンプル品やトライアルセットなどがあれば積極的に使ってみるのが賢明です。
使用する前に成分表示に目を通すことも重要です。
どのような美容成分が含まれているのか、界面活性剤、香料、着色料、アルコールが含まれているか否かなどをちゃんとチェックしておきましょう。