アラフォー女性の肌の悩み
40代になると女性ホルモンの分泌が徐々に減少するため、皮膚にもともと含まれるヒアルロン酸、セラミド、コラーゲンといった天然保湿成分が生成されにくくなります。
人間の肌は外側から、表皮・真皮・皮下組織の3層構造になっています。
保湿因子は、肌を内側で支える真皮の部分で、ハリや弾力を維持させ、さらに、表皮の一番外側にある角質層で潤いをキープさせる役割を担っています。
保湿因子が不足するとハリや弾力が失われ、角質層の細胞が乾いてはがれやすくなるので、肌のバリア機能が低下してしまいます。
アラフォー女性を悩ませるたるみ・シワ・シミの三大肌トラブルが、目立つようになってしまうのはそのためです。
40代からのスキンケアで重点を置きたいのは、やはり保湿。自力で生成しにくくなった保湿成分を、スキンケア用品で補給することによって、肌を健やかな状態へと導くのです。
有効な方法で賢くお手入れを続ければ、肌の老化を防ぎ、見た目年齢を5~10歳若返らせることも夢ではありません。
ほうれい線のケアはヒアルロン酸が重要?
肌の老化現象の象徴的なもののひとつとして挙げられるのが、ほうれい線でしょう。
小鼻の脇から口角にかけて伸びる溝は、厳密にいうとシワではなく顔の筋肉の境界線で、若い頃でも表情を変えた時に一時的に現れますが、加齢とともに皮膚に深く刻み込まれ、無表情でいる時も目立つようになってしまいます。
ほうれい線は、見た目年齢を上げて老けさせるだけでなく、不機嫌で疲れた印象を与えがち。
放置していると、慢性化した乾燥のせいでどんどん溝が深まってしまうので、早期にしっかり対策したいものです。
そこで頼りになるのが、ヒアルロン酸です。
1グラムで6リットルもの保水力があるヒアルロン酸は、美しく若々しい肌をキープするために必要不可欠な保湿成分。
水分を含むとゼリー状になり、細胞間の隙間に入り込んで、肌に弾力を与えるという特長があります。
ただし外部からヒアルロン酸を、肌の真皮の部分にまで浸透させることはできません。
分子が大きいからです。
スキンケア用品に含まれるヒアルロン酸の役目は、肌の表面を潤いのヴェールで包み込み、皮膚内部の水分の蒸散を防ぎつつ、外部からの刺激をシャットアウトすること。
分子が大きいとそのぶん保湿力も高くなるので、肌のバリア機能が高くなるというメリットがあります。
水分を多く含むヒアルロン酸が角質内の細胞を満たせば、内側から押し上げられるようなハリが生まれるので、ほうれい線はもちろん小ジワも目立ちにくくなります。
どうしてヒアルロン酸パッチで目立たなくすることができるのか?
その分子の大きさゆえ、なかなか体に吸収されにくいヒアルロン酸は、食べ物やサプリで摂取しても多くは消化器官で分解されてしまいます。
ヒアルロン酸が配合された化粧水や美容液などを塗布し、毎日コツコツお手入れすると、皮膚細胞にまで効率よく届けることができます。
さらにパックやパッチによる週2~3回の集中ケアを加えれば、さらなる美肌効果が期待できます。
ヒアルロン酸配合のパックは数多く市販されていますが、浸透性にこだわって選ぶのが賢明です。
より効果的にケアをする方法は?
ヒアルロン酸パッチを使用する際は、就寝前のスキンケアを普段通り行い、その後に貼るだけ。
一晩かけてヒアルロン酸が肌の隅々にまで浸透します。
ポイントは、パッチを貼る前に、たっぷりの化粧水を浸み込ませておくこと。
ヒアルロン酸が先に与えていた水分と結合し、潤いをより長く継続させることができるからです。
またパッチの粘着性を弱めないために、クリームなどはしっかり肌になじませておくことも大切です。
人によってはパッチを貼った直後にチクチクと感じることがありますが、それは潤いが肌に届いている証拠。
10~15分程度で治まります。
お手入れの頻度は週2回がおすすめ。ほうれい線対策だけでなく、目元の小ジワ対策にも有効です。
ただしどんなに良質なパッチでも、そればかりに頼るのは禁物です。
肌老化の原因である紫外線を浴びないよう十分に気を付け、質の良い睡眠とバランスのとれた食事を心掛けることも重要です。
さらにほうれい線の溝を深める皮膚のたるみは、加齢による表情筋の衰えとも密接に関係しています。
表情筋をきたえるエクササイズを取り入れてみるのもいいでしょう。